白く輝くウェディングドレスは幸せの象徴。「結婚式を挙げたい!」と思っている女子のモチベーションの9割は、純白のドレスへの憧れと言っても過言ではないかもしれません。
ウェディングドレスと言えば白、何ものにも染まっていない白、純真無垢な白、白、ホワイトが定番です。カラードレスが増えてきているとは言え、お色直し前のメインドレスはシルクのホワイトドレスというのが一般的です。ところでこの「ドレスは白」っていつ頃から、どんな経緯で決められたのかご存知ですか?
ウェディングドレスの歴史から、ウェディングドレスはなぜ白なのか?についてまで解き明かしてみたいと思います。
ウエディングドレスの歴史とは?起源について解説
ウエディングドレスとは、文字通り結婚式のために着る衣装(ドレス)のこと。
現在では、結婚式といえばウエディングドレスを着るのは一般的となっています。
しかし、そもそもウエディングドレスはいつ頃から着られるようになってのでしょう。
ウエディングドレスの歴史をたどると、その起源はギリシャのローマ文化とキリスト教文化の布教にあるようです。
ローマ帝国時代、ヨーロッパにキリスト教が普及して結婚式が教会で行われるようになりました。
その際、王族や貴族の花嫁が、婚礼用に身につけた衣装が、ウエディングドレスの起源となったんです。
中世では、青色や黄色、緑色をしたベルベット布地に、金・銀糸の刺繍の縫い取りがあるものが主流でした。
この時代、花嫁が身につけるウエディングドレスは、家の経済力や社会的地位の象徴であり、豪華絢爛にしたり、家紋の刺繍が入っていたりしたようです。
その後、スペイン宮廷では暗色がウエディングドレスの色として流行します。暗色のウエディングドレスは、20世紀初頭まで結婚式で広く着られたそうです。
1900年頃になると、黒のドレスに白いベールというスタイルも流行しました。
白いウエディングドレスは、17世紀末から着られていたようですが、流行しだしたのは18世紀後半から19世紀にはいってからだといわれています。
次の項目では、白いウエディングドレスはのルーツについて詳しくお伝えしますね。
ヴィクトリア女王がルーツ?純白のウェディングドレスの由来
ウェディングドレスはいつ頃から白が定番になったのでしょうか?
ほとんど“しきたり”のようになっているウェディングドレスの色ですが、その歴史を辿ってみると、流行から生まれたものらしいのです。
「ウェディングドレスは白!」のイメージを決定づけたのは、イギリス・ハノーヴァー朝の第6代女王、ヴィクトリア女王(1819~1901)だったと言われています。
18歳で王位を継いだヴィクトリア女王は、大英帝国躍進を担った“戦う女帝”なのですが、当時「世界で一番有名な女性」の一人でもありました。
2011年、ダイアナ妃の遺児であるウィリアム王子とキャサリン妃のロイヤルウェディングも世界中で話題になりましたが、インドを始め、世界の半分以上を実質支配していたと言われる大英帝国の女王の結婚式が、どれだけ影響力を持っていたのか創造するのは難しいでしょう。
ウェディングドレスの過去
時代を遡ると、カエサルやクレオパトラのローマ時代は、「黄色が花嫁に相応しい」とされていて、ドレスやヴェール、シューズに至るまで黄色で着飾るのが一般的だったようです。
ヴィクトリア女王が純白のウェディングドレスを着る以前、結婚式にドレスを着る文化はもちろんありましたが、花嫁だけが白という決まりもなく、列席した女性陣のドレスだけで主役を見分けるのは難しかったとも言われています。
もちろん庶民にとって、高級ドレスは高嶺の花。日常生活にも着回せるようなドレスを着るのが一般的でした。
ヴィクトリア女王が初めてつけたと言われる白いレースのヴェールは以降、ドレスとセットで考えられるようになりました。衛星中継もましてやテレビもない時代に世界に影響を与えたイギリスの女王恐るべし・・・・・・。
日本のウェディングドレスの歴史
実は、白=無垢というイメージは、日本でも古くから定着していたようです。
日本の伝統的婚礼正装と言えば、その名も「白無垢」ですよね。
白無垢が婚礼の正装になったのは平安時代のこと。十二単などの着物文化も発達した宮中文化華やかな平安時代に白無垢が登場したのも必然と言えるかもしれません。
日本で初めてウェディングドレスを着た人が誰なのかも気になりますよね?明治6年、1867年に長崎で中国人と結婚した磯部於平(いそべ・おへい)という女性が海外製のウェディングドレスを着たのが最初と言われています。
ウェディングドレスが白と決定づけたのは1840年2月10日のヴィクトリア女王の結婚式でした。19世紀末からの伝統と言うことなので、意外と新しい“しきたり”だったんですね。
時代背景や当時の女性に対する考え方から白=純潔、無垢というイメージが強かったのも事実ですが、世界中でもっとも注目を集める女性だったヴィクトリア女王への憧れ、最新ファッションが世界中の女子に広まったというのが真相のようです。
女子のおしゃれ心とトレンドに敏感なアンテナは国境も越えるということですよね。
ウェディングドレスの意味を本で知ろう
ウェディングドレスが白い由来や歴史について、実は調べた本があるんです!
少し古いですが、研究をされている方や興味ある人はぜひ見てください♪
タイトル:失恋のおくすり
出版:勁草書房
発売日:1997年1月1日
ページ数:213ページ
価格:1,320円~
純白の意味やハネムーンの始まり、結婚式からドレス。結婚に関わるありとあらゆることが纏められている本です。
以下口コミ
結婚式の際に白いウェディングドレスを着るのは、19世紀のイギリスで広まったものとされる。その経緯を、当時の女性誌などをつぶさに眺め、跡づけようとしたのが本書となる。
女性史の視点から描かれた研究書。 きれいなドレスで結婚式を挙げたい(けれども高い、周囲の目も気になる)という女性たちの葛藤と欲望が、複雑に絡み合っている。
とくに階級、男女関係、親子関係といった側面から理解することができる。
ただ、あまりに定型的すぎて、いま読むとちょっと。
当時のドレスの絵や写真が多数収められているのは嬉しい。
長らく手に入らなかったけれど復刊されたので早速買って来た。
ヴィクトリア朝時代に産業革命によって生まれたミドルクラスがアッパークラスを真似て白いウエディングドレスが定着したらしい。
そして、紋切り型の結婚式や新婚旅行もこの時期に定着したとのこと。戦後日本の中流階級と変わらないのだな。100年以上も結婚式の流行が続いているのも良くできた商業主義だと思う。
歴史を持つ白いウエディングドレスは多くの女性のあこがれ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今回は、ウエディングドレスはなぜ白いのか?について、歴史や起源をふまえてご紹介しました。
純白のウエディングドレスは、女性のあこがれの対象です。
現在では、結婚式を挙げずに、ウエディングドレス姿を写真で残すフォトウェディングも流行っています。
自粛中の現在、あまり招待客が呼べないよいうことも要因のひとつになっているかもしれませんね。
ウエディングドレスと一口に言っても、Aライン、プリンセスライン、マーメイドラインなど、現在ではさまざまなバリエーションが存在しています。
そのため、「白いウェディング」が個性を失わず、一人ひとりが自分だけのドレスを選ぶことができるんですね。
また、近年では白無垢にもいろいろなデザインや種類が誕生しているんですよ。
結婚の予定がある人はもちろん、パートナーがいる人もいない人も、一度は身につけてみたいものですよね。
現在では、結婚式や結婚の予定はないけど、ウェディングドレス姿を記念に残したい」という方のために、おひとりさま様のフォトウェディングプランといったサービスも注目を集めているんです。
ご興味がある方は、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。