「親に孫の顔は見せたいよね」42歳男が本気の婚活に踏み切るまで

42歳・男性
40を超えて変わってきたことがある。

「介護保険料」を支払うようになって、両親の介護、自分の老い先にも意識が向くようになった。

飲み会や仕事、2,3日あまり眠らなくてもなんとかなってきたことがなんともならなくなってきた。「無理して取り戻す」が利かなくなくってきた。

男にとって40歳は大きな区切りです。仕事における責任感の割合が増えると同時に、この会社で、自分のキャリアの、「先」が見えた気がする時期

そんな40代になりたての男性の婚活をのぞき見してみましょう。

インタビューに基づいたノンフィクションと、プライバシーに配慮したフィクションを織り交ぜながらになりますが、『40男のリアルな婚活の本音』をお届けします。

Chapter.1アプリで出会いを探し始めた理由


「知り合いに勧められたんですよ。その人の紹介で使い始めました」

使っているのはfacebookと連動している婚活マッチングアプリ。以前も別のアプリを使ったことがあると言うが、そのときは飲み仲間を探せればという軽いノリだった。

「去年かな。年末に始めて、システム的なマッチング成立は4件、実際にお会いしたのは一人だけです」

それほど熱心に時間を費やしているわけではないという。仕事終わりや週末の空いた時間。マッチングする相手を探すのは、ネット環境さえあればどこでもできる。

「写真で見ていますけど、キーワードも入れられるんです。そこにお酒とか、飲み会が好き、気の合いそうな人を中心に探しています」

「女性の検索設定は30歳から35歳にしています。タイムリミットがありますからね。最近は男性の精子も劣化するっていう話だし、自分のタイムリミットも迫っているのかなあとは思います」

「子どもが欲しい」

それも一つのモチベーションだった。

「どんなときに結婚したいと思うか?実家に帰ったときですね。親と話しているときです。小さくなった両親の背中を見ていると、『結婚しなきゃな』と思います。もう今さら『早く結婚しろ』とは言われませんが、父親が病気をしたり、母親のシワが増えていく様子を見ていると、真剣に考えなきゃなと思うんです」

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Chapter.2 「いつまでもこのまま」ではない。後悔先に立たず

「そうそう、昨年、祖母が亡くなったんですよ。こんな歳で言うのは気恥ずかしいんですけど、祖母にはとても可愛がってもらったんです。父や母との距離感もだいぶ変わって、いまでは感謝できるようになりましたけど、祖母はずっと変わらず見守って生きてくれた人ですからね」

祖母の死は、孫のお嫁さん、結婚式、ひ孫を見せるという可能性を永遠になくしてしまうことでもあった。

「親だといろいろ言いたくなるのもわかるんですけど、勝手に期待されたり、失望されたりが煩わしい時期はあった。祖母は期待してくれているのはわかるけど、だからと言って何かを強要したり、指摘したりしない。無償の愛っていうんですかね。あんなふうに思ってくれる人はほかにはいませんよ」

「で、やっぱり祖母に結婚した姿を見せたかったな、結婚式に出席して欲しかったなとは思います」

「それがすべてではないけど」、彼は婚活を始めたきっかけについて語り始める。

「そんなこともあって、飲み友達とか言ってないで、真剣に結婚を考えられるパートナーを探したいなという思いも強くなってきています。自分の年齢、親の年齢、健康、いろいろ考えると、やっぱり結婚したいなと思いますね」

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Chapter.3 ネット婚活の真実


「数年前まで、転勤で福井県にいたんです」

ネットで婚活めいたものを始めたのは、福井でだった。東京にいた頃は人も友達も知り合いもたくさんいたし、出会いの場にも出かけられた。しかし、地方では勝手が違った。

「地方でもネットなら大丈夫かなと思って。そのときはそこまで結婚とは思っていませんでしたけど、出会いの手段としてはとても良いなと思いました」

地方格差を解消するインターネットと言えば聞こえはいいが、もちろん地方で婚活をしている人の全体数は少ない。人口が少ないので当たり前だが、出会いはなかなかなかった。

「福井県で検索すると、もうメンバー固定みたいなもんですよね。だから少し地域を広げたりして探していました。いまはもう少し利用者が増えているのかもしれませんが、こういうアプリやサービスは、全体の数より自分の居住地にどれくらい人がいるかの方が大切ですよ」

東京に戻る予定だったこともあって、福井では飲み仲間、友達ができれば良かった。それでも人がいない。

「自分としてもその地域に一生住むわけではないので、結婚前提にとなるとちょっとお互いに利害が一致しませんよね。戻るつもりなら結婚相手は東京で探すのが正解だとすぐに気がつきました」

東京に戻り、40代を迎え、結婚を強く意識し始めたとき、婚活アプリの使い方も変わったが、選択肢を広げてみようという気持ちも生まれてきた。

「旧財閥系の結婚相談所って言うのがあるらしいんですよ。一応、うちの親が旧財閥系企業に勤めていたこともあって、そこでがっつり婚活をはじめようかなと思っています」

「過渡期?そうですね。過渡期なのかもしれません。出会いもないし、とりあえず飲み仲間から彼女、彼女から結婚相手になれるような人と出会えればいいなと思っていましたけど、どうやらそういうスタンスだと一生結婚に進めそうもない。こればっかりは相手があること、相手の気持ちやタイミングがあることですからね。こっちだけがギラギラしていたらうまく行くものもうまく行かないし」

「私が使っているアプリはfacebookのようなものです」プロフィール写真、載せている情報、趣味や興味を見て、自分がいいと思った人に「いいね!」を押して、相手も「いいね!」に相当するリアクションを押し返すとマッチングが成立する。主な判断材料は顔写真ということになる。

「人気の女性は競争率が激しいんですよ。見るからにかわいい、きれいな人は判断するのが大変だろうなというくらい、男性からのアプローチがあります。男性も結局見た目は大切なんでしょうね」

マッチング成立からメッセージ交換に進まなければ、内面を知ってもらうのは難しい。

「だからと言って、世の中の縮図ではないんですよ。実際に会ったことがある人なら、声の感じとか雰囲気、にじみ出る性格や態度も“その人を構成する要素”になりますよね。ネットで何回もメッセージ交換するよりも圧倒的に情報量が多い。でも、ネットでは、はじまりは写真とプロフィールだけなんです。見た目の好みはあっても、人気の女性ってそんなに変わらないんです。髪が短いか長いか、きれい系かかわいい系か。「いいね!」が一極集中なのは間違いないですね」

Chapter.4 結婚相談所に「踏み出す」とき


3カ月くらいの利用でマッチング成立は4件、会ったのは1人。多いのか少ないのかは個人の感覚によるところも大きい数字だ。

「実感として確率は合コンくらいですかね。サクラだってちゃんと大手のサービスを選べばいませんよ」

婚活アプリサービスの効率について、短時間でリストアップして、マッチングできればすぐに会うこともできるのは大きなメリット。しかし、やはり判断材料が少ないので確率を上げるには物量しかない。

「結局、数を打つしかないんですよね。だからダメってことではないんですよ。そんなこともあって、もう少し結婚に近そうな結婚相談所を検討しているんです」

周囲の何度目かの結婚ラッシュはもう遠い過去のこと。

「私の年齢になると、周りはほとんど結婚しているわけです。夫婦の話、子育ての話、子どもの学校の話……。同級生や同年代の仲間と会ったときにそういう会話に入っていけないのは、ほんの少しだけですけど疎外感……感じますよね」

結婚相談所ですべてがうまく行くとか、出会いの質が劇的に変わると思っているわけではない。婚活アプリで結婚まで行くカップルも少なくない。実際、どこで出会うかはそう重要じゃないと考えてもいる。ただ、払う金額は婚活の本気度にも直結する。

「不思議なもので、結婚したいし、子どもも欲しいんですけど、結婚がすべてとは思っているわけでもないんですよ。若い頃とは求めるものも変わってきていますよね」

結婚相談所に「一歩踏み出す」として、お相手に求めるものが変わるかというとそういうわけでもない。40を超えて、女性に対して求めるものも変わってきた。

「趣味は合わなくてもいいんです。相手のことを慮れるならそれでいい。もちろん、共感できることが多い人の方がいいけど、そんな人はなかなかいない。それはもうわかっていますよね。全面的に理解できなくても、お互いに容認できる範囲ならいいんじゃないですか?」

ここまで別の人格として人生を歩んできて、どちらかに完全に合わせるというのは無理な話。

「若い頃の恋愛なら、自分の趣味に合わせて欲しいとか、束縛したいとかそういうこともあったんでしょうけど、そういうこともない。だから、結婚相談所で条件に合う人とお話しして、雰囲気や容認できる範囲がお互いに広い方ならいいよなと思っています」

大事な婚活、無駄にしません。